ポラリスの人事制度について

人事制度とは、「人」が活躍するための指標や処遇をルール化したものです。

「自立支援介護×Technologyで世界を変える」というポラリスの企業理念や3つのビジョン(自立支援介護力による顧客満足の実現・働き甲斐をもって自己実現を達成できる職場の実現・グローバル高齢者福祉への挑戦)を実現するために存在しています。

ポラリスには、理念を体現し、ビジョンを実現するポラリスの求める人財像があります。求める人財像は次の3つの土台・7つのスキルで構成されます。

【3つの土台】

  • 志:常に高い志を持っている人
  • 覚悟:「絶対に諦めない」という覚悟のある人
  • 人間力:人との関係を素直に受入れる謙虚な人


【7つのスキル】

  • プレゼンテーション力:主旨や内容を正確に伝える力のある人
  • 段取り力:時間と効率性を考えて物事を進める力のある人
  • コーチング力:相手に寄添い、やる気や気づきを導く力のある人
  • 巻き込み力:抱え込まず、周りを巻き込む力のある人
  • アセスメント力:観察や質問をし課題を発見する能力のある人
  • ロジカルシンキング:分析・考察し論理的に解決できる力のある人
  • 挑戦・試行力:何度でも解決策を考え挑戦する力のある人


「高齢者の方を元気にしていく」という強い想いを抱きながら、介護度改善・卒業に向けた気合や覚悟も必要です。そこで求める人財像は、この3つの土台をベースとしています。

それに加わるのが、7つのスキル。業務のベースとなる部分を表しています。

例えば、プレゼンテーション力やコーチング力は家族会や担当者会議、日々のご利用者様とのやり取りで必要なことの重要性を説明するときに力を発揮します。

巻き込み力は地域の方やご家族様のご協力を仰ぐときに。段取り力やアセスメント力、ロジカルシンキングは様子を見て計画を立てるときに、それぞれ活かされます。

この求める人財像を評価基準として、役職ではなく役割を基軸とした等級区分を反映した「等級制度」、自立支援介護力向上の3軸やチームでの成果追求、個の成長を実現するオリジナルの「評価制度」、能力ではなく役割の重さ・成果を反映する「賃金制度」の枠組みを作りました。

スタッフの意識を変えた新しいチーム評価

人事制度は2022年~スタートしていて、2024年でアップデートしました。
2024年度から、チーム評価では賞与が変動します。チーム評価を制定した目的は、事業を継続しながら自立支援介護の実現をしていくためであり、成果をチーム皆で分かち合うことが狙いです。
ポラリスオリジナルのチーム評価では、1~12月までを評価期間として、翌年の賞与から結果が反映されます。次の3軸の項目比率を設定し採点しています。

【チーム評価の軸】

  • 自立支援介護力
    目の前のご利用者様を元気にする自立支援ケアマネジメント力と自立支援介護力
  • 生産性
    適切な経費で売上を上げ、利益率と生産性を最大化する
  • リスクマネジメント
    介護事故、車両事故、監査対応、社会監査をいつ受けても良い状態に


自立支援介護力は、自分たちの計画を経てどのくらい介護度改善・卒業をしたかを考える加点方式です。

介護保険の認定調査の変更前後で得点が変わるため、事業所は変更の年に改善できることを目指しています。たくさんの卒業者を出した事業所が評価される仕組みです。

ご利用者様の意識に関わる部分のため、頑張っても成績に反映されるとは限らないアンコントローラブルな項目ですが、その一方で実力が反映されやすい項目となっています。

次に、生産性です。売上÷スタッフ全員の月間総労働時間で数値を出します。

介護報酬が決まっている業態のため、利益には限界があります。そこで、いかにコストを抑えて運営効率を考えるかが大切になってくるのです。

最後に、リスクマネジメントです。これを評価に盛り込んでいるのは介護業界の中でも珍しいのではないでしょうか。

介護事故や車両事故を減らし、監査や実地調査、半年に1回の社内監査をいつ受けても大丈夫な状態かをチェックする項目です。

ご利用者様がその場所で元気になるためには、安心できる企業であることが前提となるため、この項目を設定しています。

2023年チーム評価で1位だったポラリスデイサービスセンター「多田」と「見野」(両方兵庫県川西市に所在)が同列1位でした。その中でも多田が自立支援介護力が高得点でした。

それぞれの事業所がチームとして工夫しているところは以下の記事をご覧ください。

評価のコツを掴めてから変化が生まれた

実は、チーム評価は2024年が2年目と、まだ始まって間もない制度です。
当初は年俸の上がり下がりが発生することから不安を感じるスタッフも多く、社内では反発もありました。中には、「評価を操作できるのは所長や主任だけではないか」という声も。

しかし、チーム評価を導入してからは、頑張り方や方向性を理解するようになり、努力が反映される面白さに気づき始めました。

介護度改善や卒業の点数を増やしたり、計算方法が身についてきたり、生産性の面でも所長の意識が高まるなど、良い変化が見られました。スタッフの間で法令順守の大事さが浸透してきたことも好影響です。

チーム評価を上げるためのやり方が分かってきたからこそ、徐々に納得してもらえるようになりました。

等級制度でそれぞれの役割を明確に

それでは、ポラリスの等級制度について触れていきましょう。

変化が多い会社であるポラリスでは、役割等級制度を採用しています。

役割ごとに設定された評価に応じてグレード変更を行います。つまり、入社したばかりでもどんどん昇格することも可能ですし、仮に降格したとしても短期での再昇格が可能ということです。

役割と評価によってもちろん賃金が変わりますが、年齢・社歴・潜在能力は等級制度に反映されません。

経験の浅い若手が所長に抜擢されることもあります。挑戦を奨励する雰囲気があるため、チャンスの多い環境です。

さらに、マネジメントだけでなく、専門職としてのスペシャリストとしてのキャリアパスがあります。

介護業界では珍しい多面評価を採用

次に、どのように個人を評価しているのかについてご紹介します。
個人の評価には、多面評価(360度評価)を採用しています。これは、グレードに合った項目を自己採点し、上司や同僚、部下から他己採点をしてもらうものです。

質問は、グレードごとに設定された3つの土台と7スキルや自立支援型介護の業務スキルをチェックできる内容です。評価される人の各事業所内のスタッフや関わりが多い方から3~4人を選び、回答してもらいます。

多面評価(360度評価)では介護度改善や卒業の成績ではなく、個人の人間性や仕事ぶりを評価されます。昇級の指標のひとつでもあるので結果を元に推薦されることも。

毎年1月・7月が定期昇格のタイミングなので、その約2ヶ月前に実施しています。

また、多面評価の結果は上司との面談でキャリアを考える上での資料としても使われます。
評価する人によって甘い・辛いという違いをフラットにするために、標準偏差分析で再集計しているので、公正性が保たれています

そして「自分も評価できる」立場にあるため、組織づくりに貢献できるという一面もあります。たとえ役職者でなくとも、上司や同僚の採点もできることは、いい刺激になるはずです。

自己評価と他己評価があるため、「自分はこんなふうに思われているのか」と新鮮さを感じたという声もあります。

まとめ

ポラリスの人事制度は、従業員の頑張りが平等に評価に反映されます。

人事や評価はブラックボックスの企業もあるかと思います。そんな中、ポラリスは明確な基準で公正に評価しています。

定期昇格以外のタイミングでも昇格が起こることもありますし、努力が着実に実を結ぶ環境だと言えます。
また、非常勤から常勤への切り替えも積極的に行っています。

きちんと評価されて、実力に合ったキャリアアップを目指したいという方は、ぜひポラリスの採用情報をご覧ください。

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