プロフィール

人事課労務研修チーム所属 能登谷加奈子
自立支援介護ケアマネジメントにおいて、代表の右腕的存在。
ケアマネジャー、相談員の経験を活かして、現在は自費事業(介護ツーリズムなど)のケアマネジメント、アセスメントを担当。

介護の学び直しをして再びポラリスへ

──まずはご経歴を教えてください。

17年ほど前、ポラリスに就職し、介護職として働いていました。
ポラリスが当時も今も変わらず志している「自立支援」に興味を持ち、さらに知識を深めたいと思いました。ソーシャルワーカーの資格を取ることと大学院に行くことを決意し、一度退職。
その後、再びポラリスで働くことになりました。

──なぜ再びポラリスで働こうと思ったのですか?

自立支援をやっているポラリスでないと、自分自身の能力を存分に発揮できないと思ったからです。
通常、介護施設というと手すりや車椅子がたくさんあるイメージを持つ方が多いと思いますが、ポラリスにはそういうものがないんです。まるで健常者が使うようなフロアに見えるほどすっきりとした空間です。

高齢者だからといって必ずしも手すりや車椅子を使うのではなく、なるべくご利用者様が自分自身で行動できるようになっていただいて、普通の生活を送ってもらいたいという考えを持っています。

自立支援を掲げている介護施設は他にもあるのですが、ポラリスのように、歩いて元気に生活してもらえるようなケアを行っている施設はなかなかありません。
私が勉強してきた自立支援を本当の意味で活かせるのは、ポラリスなのです!

自立支援でご利用者様の意欲が湧いてくる

──ポラリスと他の介護施設は、具体的にどのような違いがあるのですか?

たとえば、ご自分でトイレに行き排泄することができない方がいたとすると、通常の介護施設はオムツやリハビリパンツを使用します。スタッフは、どのように清潔なおむつ替えができるか、手間を省けるかを考えます。
それは一見とても親切なようで、一方で誰かの手を借りなければ排泄できず、その場限りのケアを毎回繰り返すことになってしまうのです。

ポラリスでは、自分の足で歩いてトイレに行けるようになるためにケアを行います。
誰の手も借りずに、トイレに行きたいときに自分で行けるようにならないと、本当の意味での自立にはならないと考えています。

自分でできることが増えていくと、意欲がどんどん湧いてきて、社会参加したいという方も増えてくるんですよ!

ヒアリングを元に具体的な目標を設定

──現在の業務内容を教えてください。

研修チームに所属して、自立支援の研修資料を作ったり、従業員に対して講義をしたりしています。
また、ご利用者様とご家族様にヒアリングを行い、心身の状態を把握し、今後したいことや不安なことなどを伺います。

病院やケアマネージャー、作業療法士に確認を取って情報収集し、細かく分析しながら計画書を作成するのです。
どのようなことをすれば、ご利用者様とご家族様のご意向に沿った目標が達成できるか、深く解析しています。

──計画書は具体的にどのようなものになりますか?

たとえば、酸化マグネシウム、いわゆる下剤を慢性的に服用している方がいるとします。
副作用のことを考えると、薬は高齢者にとってなるべく減らしていきたいものです。薬がない状態だと体調が保てないのは良くないと考えています。

なぜ下剤を飲んでいるのかというと、慢性的な便秘を解消するためです。それでは、下剤を飲まないようにするにはどうすれば良いかということが課題になるのです。

そのために、水分量を増やす・発酵食品を食べる・適度な運動する・毎朝トイレに行くなどの計画を立てます。
また、ゼリーにも水分が含まれるので食べるように伝えたり、活動量を増やすために1日4時間以上、体を起こしている時間を作ったり…細かいところまで考えています。

話しやすい雰囲気で本音を引き出す

──ご利用者様にヒアリングするうえで、意識されていることはありますか?

雑談を交えて、話しやすい雰囲気を作ることを意識しています。
こちらが聞きたいことだけを立て続けにヒアリングすると、質問攻めのようになってしまって、ご利用者様の本音が聞き出せないんです。
まずはご利用者様の興味のある話題から始めて、なんでも話せる空気を作り出します。

ソーシャルワーカーの資格を持っているので、ヒアリングに関してはそこから学んだ面談技法などがあります。それ以上に、今までの経験から得たものの方が大きく感じられます。

スタッフへの具体的なアドバイスで結果が出やすくなる

──現場のスタッフとはどのようにして連携を取られていますか?

OJTのような形でレクチャーすることや講義をすることもありますし、スタッフと一緒にご利用者様やご家族様の対応もします。

たとえば、水を1.5リットル飲んでもらうようにするという計画があっても、「お腹いっぱいだから飲みたくない」と言われることもあります。
けれど、タイミングを見計らって、運動が終わったときやお風呂から上がった後におすすめすることで飲んでもらえることもあります。このように細かなことも含めてスタッフにアドバイスできるようにしていますね。

日々の介護記録はこちらからも見られるようになっています。ご利用者様の変化も分かりますし、水分量が増えていないようであれば対策法を話し合って、それをまた現場のスタッフに落とし込むというような形で行っています。

ご家族様の介護の負担を軽減し、双方がハッピーに!

──仕事のやりがいを教えてください。

ご利用者様やご家族様の双方がハッピーになってもらえることです!

最初にご家族様がご相談に来られるときは、悲壮な表情をされている方も多いんです。
家庭内で介護をしていると、夜も寝られないし時間や手間もかかるので、ご家族様は疲れ切ってしまいます。ご利用者様との関係性が悪くなっている方もいます。
ですが、私がヒアリングした内容をもとにケアプランを立て、ご利用者様が改善に向かい、ご家族様も介護の負担が軽減されることをイメージできれば、表情が明るくなってやる気が出てきたのが見て取れるようになります。
業務は大変なことも多いですが、目標達成して改善したときはやりがいを感じますね!

ご利用者様の人生観まで深く知ることが大切

──仕事をする上で苦労したことや大変なことはありますか?

イレギュラーな出来事があると、大変だなと感じることもあります。
例えば、ご利用者様が急に病気がわかって入院してしまったり、ご家族様とご利用者様の意向がそれぞれ違ってトラブルになったり…

綿密に考えて計画書を作成しても、すべてその通りになるわけではありません。
ご利用者様の人生観や価値観を深くまで知ることで最適なケアができるので、そこにアプローチできるようこれからも勉強していきたいです。

自立支援の価値観を共有できる仲間を増やしたい

──今後の目標を教えてください。

自立支援という価値観や志を共有できるような仲間を増やしていきたいですね。
介護業界は離職率が高いと言われています。もちろん大変なこともありますが、ポラリスは自立支援を目標に掲げているので、ご利用者様が元気になる姿を目にすることができるのは大きなやりがいに繋がります。

また自立支援という目標に対して共感してくれる方には、自分がやりたいと思うような仕事に取り組んでいただける環境作りをしていきたいです。
また社内だけではなく、地域とも連携を取っていけたらと考えています。

まとめ

ご利用者様の人生観を大切にケア方法を考える能登谷さんの自立支援への熱い想いを感じることができました。

自立支援を通して、ご利用者様が元気になる姿を間近で感じられることは、大きなやりがいにも繋がります。
ポラリスにご興味を持たれた方は、ぜひ下記の情報ボタンから求人情報をチェックしてくださいね!

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